
年内にリニア静岡工区の開業時期を明示
―金子国交相「早期開業へ期待値上がる」

年内にリニア静岡工区の開業時期を明示
―金子国交相「早期開業へ期待値上がる」
長年にわたり膠着していたリニア中央新幹線静岡工区の工事が前に進み始めた。JR東海の丹羽俊介社長が金子恭之・国土交通大臣と本省で面会し、同工区の開業時期を年内に示す考えを明らかにした。丹羽社長が隣接工区の掘削実績などを踏まえ工期などを検討する意向を伝えると、金子大臣は「国会や与党、沿線住民の開業期待がものすごく大きい。難工事もあると思うが、開業時期が分かれば皆も喜ぶし期待値も上がる」と歓迎した。品川・名古屋間の全線完成には10年以上かかる見通しだが、起点や橋本などの途中駅一帯で街づくりの機運が少しずつ高まりそうだ。
JR東海と静岡県が今月、工事の許可に当たる「自然環境保全協定書」を締結し着工の要件が整った。金子大臣との面会後、取材に応じた丹羽社長は「開業時期を示すにはそれなりの時間がかかる」と述べ、地元への説明会を経て安全祈願祭を行うことを説明した。
政府は閣議決定した「経済財政運営と改革の基本方針(骨太の方針)」で、リニア新幹線を高規格道路や整備新幹線、都市鉄道などと並び「成長投資を支える基盤」と位置付けた。国交省はリニア新幹線など交通網の拡充や産業拠点の新設、二地域居住促進といった複数の施策で全土の広域連携を促す方針だ。
リニア新幹線の駅一帯では就労や居住需要の高まりを見据え不動産各社の街づくりが進む。品川駅では高輪口側で大規模な再開発が佳境だ。「神奈川県駅(仮称)」ができる橋本駅一帯でもURが土地区画整理事業を展開。隣のJR相模原駅と合わせ首都圏南西部の広域交流拠点が形成される。橋本駅の西側では東急不動産の新築マンション「ブランズタワー橋本」(全458戸)の販売が後半に入り、同社は「静岡工区が動き出したのは事業に前向きな材料だ」と話している。
2026.07.31