政府、土地建物の情報基盤を来年度試行

―所有者など実態把握、国籍含め一元管理

 政府は土地や建物などの不動産登記情報を一元化し、関係省庁らで共有する新たな情報基盤「不動産ベース・レジストリ(BR)」の運用を27年度に始める方針だ。地図情報を扱う初弾を同年度末に試行。28年度半ばに登記情報を載せた第二弾を展開する。外国人の不動産取得が価格高騰や安全保障上の懸念を強めているとの指摘があり、政府は外国人政策見直しの一環で10月から不動産登記時に所有者の国籍記入を義務付ける。届け出のあった国籍情報などを不動産BRで共有する体制を整え、行政手続きの簡素化や野放図な不動産売買の抑制につなげる狙いだ。

 「外国人による土地取得等のルールの在り方検討会」で、内閣官房が不動産BRの整備工程を示した。情報基盤の整備はデジタル庁と法務省、国交省が連携し進めている。行政機関や国民が条件付きで土地所有情報などにアクセスできる機能を29年度以降に提供する計画だ。この基盤が整えば行政が所有者不明土地やマンションの老朽化といった政策課題に対処しやすくなる。基盤整備による政策的な効果として5年間で合計408億円強を見込む。他の台帳とも連携させ実効性を高める考えだ。

 政府は昨年、「外国人の受入れ・秩序ある共生社会実現に関する関係閣僚会議」を立ち上げた。その席で高市早苗首相が外国人による不動産所有の実態を把握する対策を閣僚に指示した。省令改正で、重要土地等調査法や国土利用計画法、森林法に基づく届け出を法人が行う場合、代表者の国籍などを記載することが義務付けられた。不動産BRを構築する計画は、閣議決定した「デジタル社会の実現に向けた重点計画」にも明記された。

2026.07.31