政府「骨太の方針」決定、17分野に投資

―強い経済実現、GDP1100兆円成長

 政府は経済財政運営の指針「骨太の方針」を閣議決定した。来年度を「責任ある積極財政元年」とし、官民の投資で強い経済を実現する意思を強調。40年までに17の戦略分野と8つの施策に370兆円超を投じ、名目GDP1100兆円に迫る経済成長を目指す。不動産分野では「コンパクト・プラス・ネットワーク」で都市運営を合理化。建物などの老朽化対策と街づくりを連動させ集約・再編を促す。空き家対策と所有者不明土地対策も同時に進め、優良な不動産ストックの活用に繋げる。外国人の土地取得ルールも今夏に策定。土地の取得と利用の監督強化へ法制化も含め検討する。

 高市政権が骨太方針を定めるのは初めて。現時点で世界最高とされる「国と地方の総債務残高対GDP比」を安定的に下げるのが主軸。金利上昇や円安への警戒が続く中、市場の信任確保を重視し、原案を一部変え「日銀の自主性」を追記した。基礎的財政収支は単年度ではなく複数年での黒字化を目指すこととした。

 成長投資の数値目標などを示す「日本成長戦略」も同日決めた。それによると洋上風力は40年までに国内調達比率65%を実現するほか、累計30GWの海外案件に参画することを目指す。核融合エネルギーは世界に先駆け30年代に発電実証を始め、中長期的に世界シェアを3割台に高める。防災・国土強靭化では日本企業の防災分野の海外売上総額を30年時点で2兆円にする目標も盛った。金融分野では地域の金融機関が街づくりに参画するのを促す。生産性向上に向け全産業でAI活用を促す方針も明記。関連してデータセンターの立地促進もうたい、35年度までに官民で32.7兆円の投資を見込むとした。地理空間情報を充実させ、都市開発だけでなく宇宙、海洋分野に生かす方針も示した。 

2026.07.31