経産省と国交省、現場人材確保へ協議体

―楠田局長「処遇改善や入職促進など重要」

 経済産業省と国土交通省は、建設や物流、交通、宿泊などインフラ関連分野の人手不足に対処する省庁横断型の協議体として「現場ファースト運動」を立ち上げた。ビルや工場などの開発と保守を担う建設・設備関連の業界団体が集まり、人材育成の方策や新たな支援制度などを考えるのが目的。8月以降に好事例を募ったりテーマ別の部会で議論を深めたりし、本年度内に開く二度目のフォーラムで成果を共有する。同日都内で初回の官民連携フォーラムを開き、省庁や企業の枠を越え人材育成に取り組むことを確認した。

 社会インフラの構築や維持に関わる事業者、団体と関係省庁が課題や今後の対応を共有し、現場の環境改善につなげる。人材を育てたり新技術を導入したりする効果的な道筋を考え、供給網全体の生産性を高める。年に2回フォーラムを開くほか、現場の省力化や処遇改善、学び直しなどテーマ別の検討会を経産省内に作る。検討会では建設系の職種や技能に合った報酬体系を構築したり、中小企業が省力化技術を導入する際に使える助成金を考えたりする。検討の成果は専用サイトなどで発信する。予告サイトで会合の資料や動画などを公開する。

 赤沢亮正経産相は「建設人材が不足するのは社会インフラの持続可能性に関わる問題だ。運動を通じ、皆さんの挑戦を力強く支援していく」と訴えた。国交省の楠田幹人不動産・建設経済局長は「特に設備業の人手不足が深刻だ。(政府の)戦略17分野の投資を着実に実行するためにも処遇改善や外国人の登用などの取り組みが極めて重要だ」と強調。重層下請け構造の過程で労務費が削られているとの問題意識から、国交省として適正な労務費の基準を示すなど報酬の行き渡りを促していることを紹介した。

2026.07.24