26年版土地白書、外国人との共生に言及

―利用度低い土地・不動産の再活用も紹介

 政府は土地と建物を巡る市況や施策の方向性などを示す26年版「土地白書」を閣議決定し公表した。三部構成で土地取引の動向や国土交通省らの施策を紹介。重点テーマを「増加する低未利用土地・不動産の利活用」とし、使われていない空き地や高齢化で居住者が減った住宅団地などを再び活性化する事例を取り上げた。土地の施策を示す第二部と三部に「外国人との秩序ある共生社会の実現」のパートを新設し、安全保障などの観点で外国人の土地利用や不動産取得を調査したり規制したりしていることを説明した。

 第一部には地価や不動産市場の動向などを記した。公示地価が5年連続で上昇する一方、土地取引の件数は全国的に10年ほど横ばいが続く。海外からの不動産投資額は25年時点で総額の34%と対前年比で倍増した。円安もあり外国人による取得が活発だ。利用度の低い土地と不動産を活用する官民の試みでは、広島県福山市で旧百貨店を再生したり、香川県三豊市で空き家を移住者向け滞在施設に変えたりした事例を載せた。東京藝術大学が茨城県取手市で行政らとアートを切り口とした団地再生を展開していることも紹介した。

 大規模な住宅団地に住む3千人を対象に、国交省が25年度に実施した意識調査の結果も載せた。住宅団地の課題では「若年・子育て世帯の減少」(回答率32.9%)や「空き家の増加」(30.0%)、「住宅の老朽化や景観の悪化」(21.0%)といった声が多い。三大都市圏以外の地域では、課題が生じる要因として「地域の人口減少」を挙げる回答が37.7%と最も多かった。課題への対応は「未実施」が最多だが、治安の悪化を受け「パトロールなどの防犯活動」を行ったり、交通インフラの不足に対し「公共交通の代替手段を確保」したりしているとの回答があった。

2026.07.17