国交省、成田空港施設の機能強化へ方策

―輸送能力1.8倍に、羽田に直通特急も

 国土交通省は、成田空港の施設機能や都内主要駅などとの鉄道輸送能力を強化する方策を決めた。30年代に同空港の年間発着量が現行の34万回から50万回に増え、施設の収容能力が超過するとの想定で空港本体や貨物を含む鉄道輸送を増強する。空港一帯に高架新駅を設けたり単線を複線に変えたりするほか、30年代以降に成田・羽田両空港を直結する新たな特急列車も走らせる。鉄道の輸送力を現行比で1.8倍程度に高めたい考えだ。鉄道会社らが主体となり本年度内に整備計画を具体化する作業に着手する。

 同日省内で開いた第4回「今後の成田空港施設の機能強化に関する検討会」(委員長=山内弘隆・一橋大学名誉教授)に案を提示し、委員らの了承を得た。成案化した計画では、新たなターミナルに商業施設やオフィス、ホテルなどの都市機能を集約。京成電鉄の鉄道路線を拡充し、都心や成田空港など主要拠点とのアクセス性を高める。30年以降、段階的に品川駅、羽田空港駅との直通運転を始める。

 会合の冒頭、山内委員長は「(30年に)訪日客数を年間6千万人に増やす目標を達成する上で、成田空港は非常に重要だ。成田空港と主要な拠点をつなげば日本経済全体に大きな影響力を発揮することになる」と強調した。成田空港の発着数が30年代に50万回に達した場合、同空港を使う旅客数は25年度実績よりも3500万人ほど多い7500万人になる見込みだ。観光庁が6日発表した5月の宿泊旅行統計調査(一次速報)によると、外国人の宿泊者数は前年同月比13.4%減の1382万人泊、日本人は1.4%減の3957万人泊といずれもやや減った。国内全体の客室稼働率は1.1%減の60.6%だった。

2026.07.17