国交省、住宅税制効果で中間とりまとめ

―贈与税非課税で住宅投資1290億円増

 国土交通省は住宅税制の政策効果をEBPM(証拠に基づく政策立案)の考え方で検証する有識者会合を省内で開き、議論の中間とりまとめ案を公表した。贈与税非課税措置の効果では借入金額が圧縮され返済負担が減り、民間住宅投資が約1290億円増えたり、22~24年の平均で新築住宅3370戸の取得が促されたりしたとの試算結果を提示。一方、マンション長寿命化促進税制の効果では、利用者への調査で「(改修の)合意形成に貢献した」との回答が94%を占めたことなどを例示し、改修を促す一定の効果があったとした。ただいずれも定量評価が困難な面があり、多角的に効果検証を続けることが必須だと強調している。

 国交省の「住宅税制のEBPMに関する有識者会議」(座長=清水千弘・一橋大学ソーシャル・データサイエンス学部教授)で中間案を示した。贈与税の非課税措置の効果では民間新築住宅の投資を促す直接効果を約1290億円と試算。内訳はマンションが101億円、注文戸建676億円、分譲戸建513億円と弾いた。取得が促された新築住宅3370戸のうち、ZEH水準の住宅は6割強の2066戸と推計した。

 国交省の試算では1千万円以下の贈与を受けて住宅を買った場合は借入額が500万円前後減り、1千万円超の贈与を受けた場合は借入金が1千万円以上減る。他方、贈与額が500万円増え、借入れが500万円減った場合には月返済額は2万円ほど軽くなる。住宅ローン減税とこの措置を併用すれば年収が低い方が減税額が増える効果が見込まれるとしている。

 長寿命化促進税制の検証では、修繕の周期や回数などから「一定の効果があると考えられる」としつつも、データ分析などさらに調査を重ねる必要性を説いた。

2026.07.03