非居住者との不動産取引ルールを周知

―国税庁、日本の借主と売主に納税義務

 国税庁は、外国に住所がある非居住者や海外法人との間で不動産取引を行う際の納税ルールをまとめたチラシを発行した。18日までに国土交通省を通じ不動産業界に周知した。非居住者らが日本の不動産を賃貸ないし譲渡した場合は国内の源泉所得として日本で課税されるため、借主と売主に源泉徴収義務が生じることなどを明示した。日本の不動産を持つ外国人が増え、越境取引の税負担を巡るトラブルが目立つことから、ルールを周知し非居住者の納税逃れを防ぐ狙いだ。

 国内の不動産を非居住者らとの間で取引する場合、本来は所有者が負担する所得税と復興特別所得税を、買主と借主の側が源泉徴収で納める義務がある。買主と借主は売買代金や賃料から税額分を差し引いて支払い、所轄の税務署に納税する。日本の不動産を持つ法人の株式譲渡などによる所得も日本で課税対象となる。

 買主やその親族が住むための購入や、売買金額が1億円以内の場合は源泉徴収は不要だが、収益物件として買うケースでは価格を問わず源泉徴収の義務がある。一方、賃貸でも自己居住用ではないものは源泉徴収の対象になる。源泉徴収の税額は、売買は不動産譲受対価の10.21%、賃貸は賃料の20.42%。納付期限は売買も賃貸も譲受対価や賃料を支払った翌月10日まで。賃料は支払いの度に納税する必要がある。

 近年、日本のマンションを買う外国人が増えている。国交省が昨年初めて実施した実態調査では、東京都内の25年上期の新築マンション取得者のうち、海外居住者の割合は都心6区(千代田、中央、港、新宿、文京、渋谷)で7.5%を占めた。都心に近いほど高い割合だった。同じく都心6区で海外居住者が1年以内に転売した割合は12.2%だった。

2026.07.03