
国交省、エリアリノベ懇談会を立ち上げ
―来春指針、中田局長「街の遺伝子生かす」

国交省、エリアリノベ懇談会を立ち上げ
―来春指針、中田局長「街の遺伝子生かす」
国土交通省は、エリアリノベーション懇談会の初会合(座長、野原卓・横浜国立大学大学院都市イノベーション研究院教授)を省内で開いた。人口減少が加速する中、文化財など地域固有の建築物や景観を生かしたまちづくりを官民で実現する方策を議論する場。本年度内に現地視察を含め5回の会合を持ち、来年3月までに指針を作る。指針には、改正都市再生特別措置法で創設された固有魅力維持向上区域制度と景観再生事業制度の効果的な活用策を示し、全国の自治体が展開する地域刷新の取り組みを後押しする。
建築費が高騰していることもあり、新たな開発と既存改修を併用した地域づくりの重要性が高まっている。懇談会では今ある資産を使いながら街の魅力を高める手法を探る。残すべき街の魅力や、刷新する建物の種類、事業化する際の役割分担などを有識者らで論じる。初会合の冒頭、中田裕人・都市局長は「街の遺伝子や息づく雰囲気、景観などを生かしながら、時代に合った機能も付加した街づくりを地域の皆さんと進める。人の心と営みを紡ぐ街を実現したい。そのカギになるのがエリアリノベだ」と力を込めた。
会合は冒頭を除き非公開で実施。都市局まちづくり推進課の事後説明によると、会合ではJR福井駅周辺や問屋街の多い東京・馬喰町、長野県小諸市などの事例が紹介された。地域の魅力を見つける過程を重視する意見もあったという。座長以外の委員は、▽石山千代・國學院大學観光まちづくり学部観光まちづくり学科准教授▽伊藤香織・東京理科大学創域理工学部建築学科教授▽馬場正尊・東北芸術工科大学デザイン工学部建築・環境デザイン学科教授▽吉江俊・東京大学大学院工学系研究科都市工学専攻講師。初回はゲスト委員として都市再生機構の職員も参加した。
2026.06.26