建築ビジョン決定に向け作業部会始動

─国交省、ストックなど5分野を集中議論

 国土交通省は、建築基準法制定から100年となる2050年を見据えた「建築分野の中長期的なビジョン(仮称)」の議論を進めている。ビジョンは建築分野の多種多様な課題への取り組み方針をまとめるもので、27年春の決定を目指している。このほど開かれた有識者会議では、ビジョンで示す5分野の課題について集中的に議論する作業部会(WG)の設置とその内容が報告された。

 具体策を議論するWGは、ストック、担い手、質/技術、DX、市街地の5つ。それぞれ10名程度の有識者で構成され、4~5月にかけ初回をスタートし9月まで5回程度開催する。関係する団体も参加予定。

 このうち、国交省が最大のテーマであり中核ととらえるのがストックWG。「建築物を使いこなす」という概念をベースに、ストック維持の実現戦略の検討を進める。建築物を使いこなすことで実現する社会を整理し、建物に関わる者それぞれにとっての意義とメリットを具体的に示す。使う(維持管理)、改修する、継承するのサイクルは、何ができれば安全・安心に循環するか整理する。

 担い手WGは、建築生産の担い手に現在または将来見込まれる変化を、需要と人材供給の両面から議論する。質/技術WGは、建築物の質と、建築プロセスの質で最低限確保しなければならない質とはなにか検討を進める。DXWGは、実装準備段階に入っている技術を可能な限りピックアップして整理し、将来像を示すとともに実現すべき取り組みを議論する。市街地WGは、まちの縮退を考慮した建築基準法の集団規定のあり方を論点に据える。

2026.05.15