国交省が新たな不動産ビジネス研究会

─エージェントも題材、宅建業法整理へ

 国土交通省が実務に通じた有識者や不動産業界団体などをメンバーとする「新たな不動産ビジネスを考える研究会」(ビジ研)を立ち上げた。宅地建物取引業法の制定から70年が過ぎ、エージェント制や不動産の有償引取りなど、かつてなかったニーズに応じたビジネスが生まれている。令和のニーズのポイントを踏まえながら、宅建業法をはじめとする諸制度の必要な改善点を議論する。

 ビジ研が扱うテーマは▽有償引取りサービス▽住宅のリースバック取引▽不動産コンサルティング▽中小零細不動産業者の事業承継▽エージェント制▽リスキリング─など。個別のテーマを設定しつつ、根幹の大きなテーマとしてとらえるのは宅建業法そのものだ。国交省によると、初会合では、宅建業法の売買と媒介、それぞれの範囲について「一定の整理が必要」との意見が出たという。

 例えば業者に費用を支払って不動産を引き取ってもらう有償引取りサービスは、通常の売買取引にはあたらず宅建業法の射程外。宅建業者が住宅を買い取るリースバック取引は、住み続ける売主に対し宅建業法上の重要事項説明の義務はない。消費者保護の観点では必ずしも安全安心な取引といえない側面がある。宅建業法の売買の範囲を整理することで、こうした課題に一定の回答を示す意向。媒介も同様に、媒介業務はどこまで業務委託が可能か、根幹部分を整理する。

 初回は高齢化が進む中小零細不動産業者の事業承継の重要性も議論された。地域で長年培ってきた信頼を引き継ぐための仕組みの具体化に向け今後議論する。会合は非公開で進め、年内に回程度開催する。研究成果は27年春ごろに公表する方針。

2026.05.01