住宅ペアローン借入に「後悔」は40%超

―三井住友信、住宅ローン利用に変化か

 三井住友トラスト・資産のミライ研究所によると、住宅ローン借入の金利形態を尋ねると「変動金利」の利用は、2021~24年に60・4%と過半数を占めた。直近で「変動金利」は、23年に65・7%だったが、24年には50・0%まで減少。一方で、「固定期間31年以上」や「全期間固定」は24年に増加。調査では、歴史的には低水準の長期固定を選ぶ揺り戻し傾向に転換し始めたのではないかとみている。

 住宅ローン利用経験者で、現在も返済中の層を対象とした「リアルな後悔」を調査したところ、「後悔あり」は35・4%だった。そのうち「単独ローン」は36・2%、「ペアローン」は41・6%でペアローンの方が多かった。後悔した具体的な項目を聞くと、単独ローン利用者は「借入金額を少なくすればよかった」の26・1%、ペアローン利用者は「単独ローンにすればよかった」の22・4%が、それぞれ最多だった。調査では、ペアローン利用者は、単独ローンに比べて借入金額が高額化する傾向で、足元の金利上昇などを含めて家計の負担を感じている事例が少なくないのではないかと指摘。住宅購入時に「どう借りるか」の視点に加えて「どう返すか」が大切だとみている。

 後悔の具体的な項目では上位に「頭金の割合を多くすればよかった」や「保障内容を充実させればよかった」が並んだ。特に「保障内容の充実」は、単独ローン利用者で10・9%だったが、ペアローン利用者では21・6%にまで上昇。大きなリスクとなる可能性があり、備えが重要と感じている事例が多いとみられる。

2025.09.19