業務粗利トップは三菱UFJ銀行の4042億円

粗利総額4.35%増の2.89兆円、減益は33機関に

 今期(2020年3月期)第1四半期の各金融機関の業務粗利益データによると(開示86機関)、三菱UFJ銀行が4242.77億円(前年同期比5.39%増)で引続きトップを守った。以下、ゆうちょ銀行の3644.94億円(1.50%減)、三井住友銀行の3564.63億円(3.35%増)が続く。4位のみずほ銀行は3519億円(16.02%増)、5位の三井住友信託銀行は1039.85億円(22.57%減)で、再び前年同期比減に転じた。開示全86機関の業務粗利総額は2兆8917.80億円(4.35%増)。前年同期比で減益したのは33機関(18機関減)だった。上位10行の粗利益の内訳を見ると、主力の資金利益はゆうちょ銀行が2566.29億円(7.22%減)で最大。以下は三菱UFJ銀行が2142.30億円(6.97%減)、三井住友銀行が2022.57億円(13.96%減)、みずほ銀行の1566億円(5.66%減)など。

粗利益に占める資金利益シェアは、全体10位の千葉銀行の84.70%がトップ。これに8位・きらぼし銀行(81.06%)、9位横浜銀行(72.61%)、2位・ゆうちょ銀(70.41%)が続く。他に60%台が1行、50%台が2行、40%台が1行、30%台が2行。

 役務取引利益(証券投資手数料、個人向け投信・年金保険販売手数料など)の計上額トップは三菱UFJ銀行の961.75億円(4.54%減)。また、粗利益に占める役務利益シェアのトップは4位・みずほ銀行の25.06%、7位・りそな銀行の23.61%、6位・三菱UFJ信託銀行の22.92%が続いた。債券などの売買損益を示す「その他業務利益」の計上額は三菱UFJ銀行が1022.91億円(49.89%増)でトップ。2位・ゆうちょ銀行が746.93億円(12.06%増)、4位・みずほ銀行が725億円(63.66%増)だった。11位以下で粗利益を大きく伸ばした金融機関は、15位・常陽銀行(310.13億円、95.02億円増)、12位・みずほ信託銀行(329億円、79億円増)、14位・新生銀行(310.20億円、56.11億円増)、33位・紀陽銀行(155.49億円、35.37億円増)、40位・南都銀行(137.83億円、33.66億円増)など。当期でもっとも減益幅が大きかったのは、29位の足利銀行(185.21億円、36.18億円減)、次いで11位・静岡銀行(338.58億円、31.58億円減)だった。

2019.09.27